弁護士大窪のコラム

2021.04.23更新

報道によれば、政府は、大阪、兵庫、京都、東京の4都府県を対象に、今月25日から来月11日までの期間、特別措置法に基づく緊急事態宣言を出すとのことです。1月に発令された緊急事態宣言の記憶も新しいところですが、早くも3回目の緊急事態宣言が出されることになります。

昨年の緊急事態宣言が行なわれた際、裁判所は業務を(一部を除いて)停止しました。東京地裁の場合、原則として5月7日から5月末日までの裁判期日指定を取消し、6月以降に順次再開するという扱いを行ないました。他方、2回目の緊急事態宣言では、裁判所は業務を継続しており、特段裁判が遅延するような事態は生じていません。

今回の緊急事態宣言がどのような内容になるかは現時点では発表されていませんが、協議されている内容では公共機関の業務が停止するようなことは予定されておらず、2回目の緊急事態宣言と同様裁判には影響は無いと思われます。

もっとも、来月11日までの短期間で緊急事態宣言で感染状況が大きく変わるとは思われず緊急事態宣言期間の延長はあり得るところです。また、都市間移動の自粛を求めるという話は出てきており、緊急事態宣言が長期化した場合、遠隔地の裁判所での期日については出頭を行わない様求められる程度のことはあり得るかも知れません。もっとも、昨年来teamsを使ったWEB会議が使われるようになり、遠隔地での裁判所の期日がWEB会議で行なわれることも通常ですので、その場合でも裁判に与える影響は限定的と思われます。

 

投稿者: 弁護士大窪和久

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