共同通信で、「米、日本の技能実習を問題視 国務省が人身売買報告書」とのニュースが報じられていました。
同ニュース記事によれば、「米国務省は1日、世界各国の人身売買に関する2021年版の報告書を発表した。日本については国内外の業者が外国人技能実習制度を「外国人労働者搾取のために悪用し続けている」として問題視」「日本の外国人技能実習制度では政府当局の監視強化などが必要だと明記」とのことです。
外国人技能実習制度については、技能実習とは建前で、実態としては安い労働力確保の手段として都会・地方問わず広く使われているものとして国内外でも問題視されて久しいです。米国も2010年以来毎年年次報告書でこの制度を批判しており、今回が初めてではありません。そうした批判にも関わらず我が国は外国人技能実習制度を継続しています。
この外国人技能実習制度の犠牲になった方の一人について、先日当事務所の新人が事件として受任しており、雇用先が不払にしていた給料を先取特権を行使し差押を行ないました(詳細は事務所ブログのこちらの記事参照)。これは氷山の一角にすぎず、同制度が続く限りは同じように犠牲になる人が増え続けていくことになるでしょう。