弁護士業務をやっていると、多数の事件を受任してかつそれを同時進行していくことになります。当然のことながら、事件ごとにやらなければいけないタスクが増殖し、それに追われていくことになります。まずいのは多数のタスクに追われる余り、やらなければいけないタスクに漏れが生じ、そのことに気づかないままになってしまうことです。そうなると最悪弁護過誤ということにもなりかねません。
このタスク管理について、昔は紙や手帳に書きだして、終わったものについては横線で消していくという極めてアナログなやり方をしていました。しかしこのやり方だと、そのタスクが書かれた紙や手帳を見失うとやることが分からなくなってしまうという重大な欠点があります(私は幸いにもタスクを紛失してしまうことはありませんでしたが…)。また、タスクについては自分しかみることができないため、ほかの弁護士や事務職員ともタスクをしなければいけないという認識を共有することができないという欠点もあります。
こうした欠点を解消するため、前事務所および今の事務所では、事件管理ソフト「護」をつかったタスク管理をしています。このソフトだと「作業管理」画面で事務所全員のタスクをみることができ、自分だけではなく事務職員や他の弁護士のタスクの進捗を確認することができます。
ただし、この事件管理ソフトの弱点として、事務所を離れた後この作業管理をみることができないという点があります(「護」は安全性の面から基本事務所のサーバーでのデータ管理をしているので、これはやむを得ないのかもしれませんが)。事務所を離れることの多い弁護士としては、この「作業管理」だけでタスク管理をするのは心もとないと言わざるを得ません。
そこでクラウド上でのタスク管理のサービスも併用して使っています。長くtoodledoというサービスを使っていましたが、今はwunderlistというサービスに変えました。toodledoはスマホやPCといったプラットフォームを問わずタスクを確認できるという便利なサービスなのですが、wunderlistは終了したタスクを無料で保存できること(toodledoは有料プランに入らないと終了したタスクが一定期間で消えます)と、複数人のユーザーでタスクを共有できるという大きなメリットがあるため、乗り換えました。有料プランもありますが、普通に使う分なら無料でも十分ですので興味を持たれた方はぜひお試しください。