以前当ブログで、勾留請求却下率について、東京地裁では近年増加しており、検察官が勾留請求を行う場合でも認められないケースが増えてきたことを指摘しました。
https://www.okubo-lawyer.jp/blog/2017/09/post-6-511055.html
ただ、昨年末以来東京地裁では、身柄拘束について以前より慎重になる傾向があり、例えば保釈などでも保釈金の金額を従前より高額にしてきています。勾留請求却下についても、今後揺れ戻しになり却下率が減少するかもしれません。
また、検察官は従前通り、刑事訴訟法60条1項各号所定の勾留の各理由が乏しいにもかかわらず勾留請求することには変わりありません。
このような状況では、弁護人による活動により、勾留の理由がないことについての主張や疎明をすることが身柄解放のためには今まで以上に重要になっていると言えます。逮捕後の身柄拘束の長期化は、状況によっては犯罪による刑罰(罰金や執行猶予付き懲役など)より遙かに社会的なダメージが大きくなるものでありますので、逮捕後においてはいち早く弁護人についてもらい身柄解放に向けて動いてもらうことが必要です。